騙される男
基本的に、このサイトは「童貞イズム」の持ち主「Y君」の話が主体である。
昔は良く、ナンパなどをしたもので。
その日も、数人の子をナンパして、飲んでいた。
基本的にもてない「Y君」だが、その日はまあまあの手ごたえの娘がいた。
しかし、どうみても顔が「松井秀喜」に似ていたが。
Y君も手ごたえは感じているものの、やはり「松井秀喜似」なので、若干ノリは悪かった。
一応電話番号なんかは聞いているようだったが。
そんなこんなで、その日は帰ることになった、帰りの電車。
仲間のうちの一人が急に
「今日のYの横の女の子、凄い美人だったな」
と、真顔で言い出した。
普通「何言ってるんだ?」と思うところだったが。
勘のよい我々はすぐに意図を察知した。
「すげーかわいかったよ」
と、口々に言い出す仲間たち。
「あの子ならうらやましいな」
などの賛辞が飛び交う。
Y君は
「え、そっかな?」
などと、言いながらも段々何故か知らないが。
「そうだね。」
などと、乗ってきた。
狙い通り。
Y君は、みなの賛辞で基本イメージが変更されてきてしまったのだ。
これ、意外とあるので注意。
かわいいとか周りから言われると、ついついそんな気になるものだ。
まあ、その日のノリですっかり忘れてた仲間たちだが。
その数日後、その日その場所にいなかった友人から
「Yのナンパした子かわいかったんだって?」
と、聞かれて思い出す事になる。
まあ、その友人には
「これこれこういう理由だよ」
と言ったら笑ってたのだが、Y君自ら周囲に
「こないだナンパした子がかわいかった」
と言っているようだった。
まあ、そんなこんなで
Y君には
「この間のかわいい子どうなったんだよ」
などと、けしかけていたのだが。
影の呼び名では「松井」と呼ばれていた。
そして2ヶ月くらい後。
周りの仲間は、すっかり「松井」の話なども忘れ。
風化していたのだが。
Y君はその間数回のデートを重ねていたらしい。
そんなある日、Yと僕は夜、車でラーメンを食いに行こう。
っと、2人で出かけてた。
で、色々しゃべっているうちに急に
「なー思うんだけど、この間の子なんだけど、みんながかわいいかわいいって言うけど、僕はそんなに好みじゃないんだよな」
とか言い出した。
僕も運転しながらだったし。すっかりそのネタには飽きてたので
「ブスじゃん」
っと、一言で返した。
数秒の沈黙があった後、Y君が言った。
「ブスではないよ、かわいいってほどじゃないけど」
っと。
どうやら、みんながかわいいと言いまくってたので、評価がUPされているようだったので。
かわいそうだが、もう一度言ってあげた。
「ブスじゃん」
その後1分ほどの沈黙があってY君が言った。
「やはりブスかもしれない」
冷静になるのに、1分ほど時間が必要だったようだった。